スーパーGTシリーズ第4戦セパンラウンドにスポット参戦の、サンダーアジア・レーシングチーム。参戦のきっかけやレースへの意気込みを、チーム代表とドライバーに聞いてみた。

「我々はシンガポールのチームなんですが、地元のようなものですからね。マレーシアではやはりF1が一番人気のあるカテゴリーなんですが、その次がスーパーGTで、MMEというセパンの12時間耐久レースよりも人気があるんです。そのMMEでは、シーズンごとにクラスは変わっていますが、5回も優勝しているので、次なるチャレンジという感じですね。チームとしては、マレーシアのレースの他にもAFOS、それと昨年はWTCCの岡山とマカオに出場した経験があります」と語るのは、サンダーアジア・レーシングのラジャ・ノルザイーニ代表。

 実はサンダーアジア・レーシングは、モスラーのアジアでのディストリビューターで、またドライバーのひとりであるマーティン・ショートは、英ロールセンターレーシングの代表であるだけでなく、モスラーヨーロッパの代表も兼ねている。アジアのレースでも近年、GT3カテゴリーが盛り上がりつつあり、モスラーMT900Rのプロモーションとして、まずはスーパーGTを選んだというわけだ。

 したがって、このマシン、かつてスーパーGTで走っていたという印象が強いものの、まったくの別物。今回のレースに合わせて製作されたニューマシンである。

「10年前から形はそんなに変わっていないけれど、中身はずいぶん入れ替わっているんだ」とショートは語る。ショートが自らモスラーのハンドルを握り、また販売、製作を担当するまでとなったきっかけは、01年の鈴鹿1000kmにさかのぼる。このレースでショートはTVRを駆って2位に入り、表彰台へ。その時、ともに走ったモスラーの印象が強烈だったからという。

「詳しく調べたらアメリカ製で、それを購入してイギリスに持って帰り、03年のブリティッシュGTシリーズで勝つこともできた。私はこのクルマがすごく気に入ったから、アジアのディストリビューターとしての権利も手に入れてね。今ではアメリカではレーシングバージョンは製作していない。私たちだけなんだ」とショート。

 さらに「アジアのチーム、ドライバーもスーパーGTに関心を寄せているが、出られるクルマを手にすることはできない。だけど、モスラーなら可能だ。今はリストリクターも大きくて、その分重いから正確にはGT300のレギュレーションに合致していない。しかし、このレースウィークでGTAとしっかり話をして、GT300に合致した車両をいずれ作るつもり」とショートは語り、またノルザイーニ代表も、「いつかはフル参戦してみたい。もちろんモスラーで」と希望を述べていた。

 もうひとりのドライバーであるメルビン・チョウは、既報のとおりWTCCの岡山にも出場していた親日派。というのも、スーパーGTに出場したいと思ったきっかけが、オートポリスでレースを見たからだという。「過去にAFOSがスーパーGTと一緒にやったことがあって、僕はその時、インテグラで走っていたんだけど、スーパーGTの迫力に感動して、それで目標とするようになったんだ。今回のレースはまず完走第一だけど、耐久レースだからチャンスはないとは限らないよ」と力強く意気込みを述べてくれた。

本日のレースクイーン

伊達望だてのぞみ
2025年 / スーパー耐久
クイーンズエンジェルス
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年1月号 No.1615

    ネクスト・フォーミュラ 2026
    F1からカートまで
    “次世代シングルシーター”に胸騒ぎ

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円